[シングルス1回戦]
○ヌノ・ボルジェス(ポルトガル) 2-6,6-4,6-1 ●綿貫陽介
■第1セットは綿貫のペースだった。攻撃的なテニスで51位ボルジェスに挑み、6-2と圧倒した。サービスエースが7本。ストローク戦でも先手を取り、ダウン・ザ・ライン、ショートクロスと面白いようにウィナーを決めた。「ファーストゲームからリターンもよかったし、サーブも久しぶりに感覚がよく、ピンチの場面でもエースが来てくれた」と主導権を奪った。
■第2セットもブレークで4-3とし、一歩抜け出したかに見えたが、実はこのゲームで体に異変が起きていた。まず左のハムストリングに痙攣が起き、次に右手、さらに全身に広がったという。柔らかいショットでかわすか、リスクの高いショットでウィナーを狙うか、ショット選択の幅は極端に狭くなった。3ゲーム連取を許してセットを落とすと、最終セットも全力プレーは難しい様子だった。これまでの経験から「少し時間が経つと戻ってこれる」と、対策をとった上でプレーを続けたが、状態は改善しなかった。
■「プレーの感触はよかった」だけに、突然の変調に綿貫はショックを隠せない様子だった。「これくらいプレーできると頭の中で分かっていた上で、体がついてこなかったことで今は頭の中がいっぱい。残念な気持ちが強い」と唇を噛んだ。
(日本テニス協会)
本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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