[シングルス2回戦]
○アルトゥール・フィス(フランス) 6-3,7-5 ●フランシス・ティアフォー(米国)
■ティアフォーはフィスと当たる2回戦について聞かれ、「トップ10同士が2回戦で当たるのは滅多にないこと」と答えた。確かに、1990年のATPツアー発足以来、ツアー大会2回戦でトップ10選手同士が戦った前例はわずかに一度。エントリーが遅れたフィスが予選から出場、ノーシードとなったことが理由だが、ファンにとってはボーナスのような好カードが大会序盤に実現した。
■期待通り、熱戦になった。威力十分、精度も高いショットでフィスが攻めれば、ティアフォーも力のあるボールと粘りで応戦した。予選から4試合目となるフィスは、自分の庭のようにコートを駆けめぐる。体勢を万全にしてボールをたたくから、どのショットも質が高く、ラリーを優勢に進める場面が多かった。
■第1セットは3-2からブレークで抜け出し、6-3。第2セットは、5-5からのティアフォーのサービスゲームでブレークのチャンスを迎える。一度は長いラリーからフォアのダウン・ザ・ラインを決めてしのいだティアフォーだが、2度目のブレークポイントでは痛恨のダブルフォールト。徳俵でよく粘ったが、最後はこらえきれずに崩れ落ちた格好だ。
■フィスの試合後の第一声は「とてもとてもいい選手で、よき友人でもある対戦相手と、素晴らしい試合ができた」だった。世界8位の強敵が、24年大会覇者のフィスのプレーを引き上げたのは間違いない。会場の応援は、もともとナイスガイの評判があり、初戦の錦織圭(ユニクロ)への勝利でさらに名を上げたティアフォー寄りとも思えた。だが、今大会の予選を含め、有明で8連勝中のフィスは「ここは本当に大好きな場所」と、そうしたスタンドの雰囲気も楽しんだ。
■心技体の充実ぶりが見てとれる。四大大会の全米は1回戦敗退と不本意な結果だったが、オフをとり、その後はトレーニングで「自分の体を限界まで追い詰め、コンディションを整えた。動きの良さを見れば、予選2試合をこなしたこともかえってプラスになったように見える。第2シードという「山」を乗り越えたが「すでに準々決勝に目を向けている」と言う。2度目のタイトルに向け、少しも気をゆるめる様子はない。
(日本テニス協会)
























